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高麗人参の成分のインスリン様物質が糖尿病に直に効く

高麗人参
糖尿病は、三大生活習慣病の一つの症状で、日本人の死因の30%を占める心筋梗塞や脳梗塞の発症につながる病気です。

糖尿病は簡単に言うと、高い血糖値がジワリジワリと血管を蝕む血管病です。最初は細い毛細血管がボロボロになり、毛細血管が集中する網膜、腎臓、神経が病魔に侵されます。

それぞれを糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症、糖尿病性神経障害といい、三つ併せて糖尿病三大合併症と呼びます。それぞれ失明、人工透析、壊疽部の切断などの後戻りのできない深刻な後遺症が残ります。

さらに進行していくと太い血管に動脈硬化をおこし、心筋梗塞や脳梗塞を発症します。
死に至らなくても合併症による代償は大きく、QOL(Quality of Life) の低下は余儀なくされます。

糖尿病の原因は、生活習慣が95%

糖尿病は、血糖値が高い状態、すなわち血液中のブドウ糖の量が基準値を超えて多く含まれているの状態をいいます。高血糖を抑えるの働きをするのは、膵臓のランゲルハンス島でつくられるインスリンホルモンです。

遺伝などの原因でインスリンが分泌されない場合を1型糖尿病といい、全体の5%程度です。残り95%は2型糖尿病で、生活習慣が原因でインスリンが十分機能せず、血糖値の調整がうまくいかず血糖値が高い状態が続くものをいいます。

糖尿病の症状としては、激しい喉の渇きや大量の尿の排泄、さらに意識障害、昏睡状態に至る場合もあります。しかし、無症状の場合も多く、他の生活習慣病と同じように、自覚症状がなく進行していきます。食べ過ぎや飲み過ぎ、肥満、運動不足、ストレスなどの生活習慣が原因となって進行していきます。

糖尿病で亡くなる方の多い県は徳島県というのはよく知られている話で、1993年から2013年まで2007年を除いて19度のワーストワンの大記録となっています。

徳島県は、その原因を、甘いすし飯や甘いお雑煮などに代表されるように甘いものを好む県民性と、公共交通機関が少なくもっぱら移動は車の’door to door’の生活習慣による運動不足だとしています。交通機関が発達していない田舎ほど歩かないというのも皮肉な話です。

ちなみに、2007年のワーストワンはお隣の香川県です。うどん県に改名しようかというくらいのうどん好きの県。本場さぬきうどんにお稲荷さんが定番メニュー。炭水化物の摂り過ぎが原因なのは明らか。

糖尿病のメカニズムはとってもシンプル

食物として摂取された炭水化物や糖類は、小腸からブドウ糖として吸収され、血管を通って脳や筋肉にエネルギーとして送られます。使用されずに余ったブドウ糖は、肝臓に戻され皮下脂肪や内臓脂肪として貯蔵されます。そして必要な時に再度肝臓に戻され、ブドウ糖に変えられ全身に供給されます。

血糖値は数種のホルモンによって一定になるように調整されます。食後は血糖値が高くなりますのでインスリンが分泌され血糖値を下げ、血糖値が低くなる空腹時はグルカゴン、アドレナリン、コルチゾールが順次分泌され血糖値を上げ、一定になるようになっています。

しかし、食べ過ぎ、飲み過ぎや運動不足になると、ブドウ糖の供給過多に対し消費量は少なく、血糖値が高い状態になります。インスリンは血糖値を下げようと頑張りますが、頻繁にこの状態が起きると、ついに疲れ果ててします。そしてインスリンの分泌量が減るだけでなくインスリンの効き方そのものも悪化し、長期にわたり血糖値が高い状態が続きます。

その結果、ブドウ糖のアルデヒド基が血管内壁のタンパク質と結合する糖化反応を起こし、毛細血管を徐々に破壊していきます。そして三大合併症を引き起こします。さらに進行すると大きな血管にも動脈硬化を起こしていき、心疾患や脳血管疾患を起こすのです。

糖尿病は食事療法と運動療法の継続が効果的

糖尿病にならないようにするためには、炭水化物と糖分の摂取量を減らし消費量を増やすことです。摂取量すなわち食事療法、消費量すなわち運動療法を実践することが、予防・治療の王道です。

食事療法のポイントは、甘いものを減らすことです。ケーキをはじめとした菓子類、それからお酒、とくにビールと日本酒は砂糖の塊と思うべしです。それから一杯飲んだ後のお茶漬け、おにぎりやラーメン、最高に幸せなひと時ですが、最悪の未来への一歩です。

また、食べる順番も血糖値の変動を抑えるのに効果的です。野菜から食べることで腸からの糖の吸収を穏やかにすることができます。

運動療法のポイントは、高脂血症と同じように2つあります。ひとつはウオーキングや水泳などの有酸素運動をすることです。ブドウ糖は中性脂肪より早く燃焼が始まりますので、短時間でも効果が出ます。ちょっとした時間を見つけて歩きましょう。一駅手前で降りて歩きましょう。

もう一つは基礎代謝を上げることです。基礎代謝を上げるには筋肉量を増やすことです。筋肉は常にブドウ糖を燃やし体温を維持しています。高齢者の方も筋トレして筋肉量を増やしましょう。ただし、無理をせずに徐々に。

薬事療法に頼って血糖値を強制的に下げることも選択肢ですが、副作用も心配

糖尿病の治療方法として、インスリン注射があります。副作用としては血糖値が下がりすぎる心配がありますが、量をしっかり管理すれば大きな問題はなさそうです。

しかし、これって赤信号を発している自覚症状を無視するようなものです。赤信号を無視し食事制限もせず食べ続けると、肥満を加速し代謝を悪くし、動脈硬化を加速し、高血圧を招き、糖尿病の悪化を加速することになります。

また、インスリン注射を長期間続けていると、ホルモン剤に付きものの生体側にインスリン抵抗性が現れます。そして、より多くの量が必要になり、根源的な治癒からは遠ざかる一方となります。

食事療法と運動療法は欠かせませんが、徳島県の例から分かるように、生活習慣を変えることで糖尿病を減らすことがいかに難しいか分かります。諸般の事情で生活習慣を変えることが困難な、そんな方にオススメなのが高麗人参です。

高麗人参が糖尿病を予防し治療してくれる

高麗人参は古来からの糖尿病の特効薬

糖尿病は大昔からあったようです。中国では唐の安禄山、前漢の武帝、日本では藤原道長、織田信長、明治天皇、田中角栄などが糖尿病であったとされます。いずれも大酒飲みか無類の甘党だったようです。権力者ゆえにストレスも抱え運動不足であったと推測します。糖尿病の条件が揃っています。

中国漢方では糖尿病を消渇病と呼び、血液を浄化し膵臓機能を回復させる高麗人参をはじめとして、八味地黄丸、牛車腎気丸などの補腎薬が処方されました。

高麗人参の成分には「インスリン様物質」がある

1978年愛媛大学医学部の奥田博士らは、高麗人参の成分に「インスリン様物質」があることを明らかにしました。
漢方二千年の人体実験で、高麗人参が糖尿病に効くことは明らかでしたが、近代科学がその成分を突き止め、高麗人参が糖尿病に効くということを科学的に証明したのは世界で初めてのことでした。

高麗人参には、血糖値調整作用がある

高麗人参にはインスリン様物質による直接的な血糖低下作用ばかりでなく、低い血糖値を上げる働きがあることも分かっています。もし、高麗人参を余分に飲んだとしても血糖値が必要以上に下がることはありません。インシュリン注射と併用しても低血糖を招くことはありません。

1999年関西医科大学の鉄谷博士らは、2型糖尿病患者71例に対し、1日3~6gの高麗人参を投与した結果、膵臓のインスリン分泌機能が投与前に比較して1.5倍回復したことを示しました。

また、血統降下剤やインスリン注射の量を減らしたり、中止できた患者が20%以上、減量までいかないが改善に向かったもの30%以上となりました。高麗人参を投与されなかった患者の80%以上が、悪化したとしています。

高麗人参は、インスリン分解酵素を助け認知症を防ぐ

糖尿病はアルツハイマー型認知症のリスク要因とされています。アルツハイマー型認知症の原因物質はアミロイドβタンパクであることが分かっていますが、これを分解するのはインスリン分解酵素が担っています。

ところが、炭水化物や糖中心の食事をしているとインスリンは血中のブドウ糖の濃度を下げることに集中するため、脳内のアミロイドβタンパクの分解まで手が回りません。その結果、アミロイドβタンパクが蓄積されてしまいます。高麗人参に含まれるインスリン様物質が、手が回らなくなったインスリン分解酵素を助け、アミロイドβタンパクを分解します。

高麗人参はストレスによる暴飲暴食を防ぐ

ストレスがあると、暴飲暴食に走りがちです。確かに美味しいものを腹いっぱい食べ、たらふく酒を飲めばストレス解消にはもってこいです。とくに甘いものは脳を満足させます。しかしこのストレス解消法は、糖尿病への道を歩いているようなものです。

また、ストレスは交感神経を刺激し、アドレナリンの分泌を促します。アドレナリンは血糖値を上昇させる作用があります。ストレスをいつも抱えていると血糖値が高い状態が続き、糖尿病の大きなリスク要因となります。

高麗人参には、ストレスを鎮静する作用があります。高麗人参の向精神作用の強化については、愛媛大学医学部の吉村裕之先生はじめ多くの研究者によって解明がされ発表されています。

具体的には高麗人参のサポニンのジンセノサイドRb1に精神安定作用があることが証明されています。その他のジンセノサイドにも中枢神経抑制作用と中枢神経興奮作用を持つものがあり、自律神経を正常化する働きがあります。高麗人参はあなたのストレスを緩和し糖尿病への道を歩くことを防いでくれます。

糖尿病の原因は、暴飲暴食・運動不足・ストレスという生活習慣から発症するのは明らかです。誘惑に満ちた甘いもの、会社人としてのお付き合いのお酒、運動する時間もなく忙しい毎日、ストレスの多い日々、これらの積み重ねでじわりじわりと進行する病気です。今日明日どうなるといったものではありませんが、気づいた時には手遅れということになりかねません。

これを漢方では「未病」といいます。漢方の上薬である高麗人参を毎日服用することで、予防したり未病から脱出しましょう。