厚生労働省「国民生活基礎調査の概要/平成25年」によると、後期高齢者で介護や支援が必要な認知症の人は16%に達していますが、団塊の世代が後期高齢者となる2025年には、730万人に達し、高齢者の5人に1人が認知症になると推計されています。介護や支援まで必要としない軽度認知症(MCI)も含めるとその数はもっと多くなります。
現役のときは、頭を使う仕事に従事していて俺には関係ないと思っている人も認知症になります。優秀であった人でも認知症になります。認知症は昔は痴呆症といわれていました。何とも言えない屈辱感があります。他人事ではありません。もはや認知症を防ぐ努力なくして、楽しい長寿はありません。
高麗人参の認知症に対する臨床試験が、千葉大学医学部や韓国ソウル医療センターなど多くの機関で進められており、その有効性が報告されています。高麗人参には副作用がありませんので、試してみる価値は大いにあります。
三大認知症
認知症のうち、最も多いのがアルツハイマー型認知症で50%。次に多いのがレビー小体型認知症で20%、そして脳血管性認知症が15%と続きます。これらは「三大認知症」といわれています。
アルツハイマー型認知症の原因物質はアミロイドβタンパクだ!
アルツハイマー型認知症は、アミロイドβタンパクが脳に蓄積していくことが原因とされています。これによって海馬を中心に脳の萎縮が見られ、もの忘れから始まり、もの盗られ妄想、徘徊、とりつくろいなどへ症状が悪化していきます。女性に多く、進行が非常に遅いのが特徴です。症状はなくてもアミロイドβタンパクの蓄積は40代から始まっています。
高麗人参はアミロイドβタンパクを分解する!
原因物質のアミロイドβタンパクは、インスリン分解酵素で分解します。しかし、過食とくに炭水化物を多く食べると、そちらの分解に忙しくて、アミロイドβタンパクの分解まで手が回らなくなります。糖尿病および予備軍の人は危険です。
高麗人参には、インスリン様物質が含まれていることが愛媛大学奥田らによって突き止められています。臨床的にも、高麗人参には、血糖値を正常に保つ作用があり、手が回らなくなったインスリンを補佐し、アミロイドβタンパクの分解を促進することが報告されています。
高麗人参はアミロイドβタンパクの増加を防ぐ!
また、2015年5月12日の日刊工業新聞Web版によると、東京大学とスタンフォード大学の共同研究で、アミロイドβタンパクが蓄積された神経細胞を光で刺激を与えたところ、アミロイドβタンパクが2.5倍に増えたと報告しています。ストレスによる神経細胞の興奮が、アミロイドβタンパクを増やすことが明らかになりました。
高麗人参には、精神安定作用があるため、アミロイドβタンパクの増加を防ぐはたらきがあります。
レビー小体型認知症の40%はアミロイドβタンパクが原因だ!
レビー小体型認知症は、脳にレビー小体という特殊なタンパク質ができることで、神経細胞が死滅していきます。男性にやや多く、他の2つの認知症に比べ初期段階から、幻視、妄想、うつ病、パーキンソン病の症状が見られます。
最近になって千葉大学桑原らが、特殊なタンパクがアルツハイマーとおなじアミロイドβであることを確認しました。ただし、15例中6例の40%で、残りについては不明としています。
アルツハイマー型認知症のところで説明しましたように、高麗人参にはアミロイドβの分解および増加抑制するはたらきがあります。レビー小体型認知症にも効果が期待できます。
脳血管性認知症は、微小な脳出血と脳梗塞の多発が原因
脳血管性認知症は、脳出血や脳梗塞など死に至る脳血管疾患とまでいかないまでも、生活習慣病からくる小さな脳出血や脳梗塞が、多発的に発生し、血液が供給されず、脳の組織が死んでいくために起きます。男性に多く、物忘れから始まり、手足のしびれ、感情のコントロールができなくなり、比較的早く進行するのが特徴です。
高麗人参の有効成分であるサポニンには、血小板の凝集を防ぎ、血栓を溶かす作用があります。高麗人参は、このタイプの認知症にも、すでに実績のある脳血管疾患治療と同様に優れた効果を発揮します。