高麗人参の根は水気に弱いので水耕栽培に向かないって?ホント?
そんなことありません。案外、高麗人参は水耕栽培に向いているかもしれませんよ。
って、高麗人参の若苗を水耕栽培に移植して2ヵ月間は、そう思っていました。
移植1週間後には新しい透明感のある白い根が出てきました。高麗人参は葉の数は1年目は3枚と決まっているので葉の数が増えることはありませんが、葉の面積は大きくなり繁っています。
第一水槽、第二水槽は、肥料と光質が違いますが、共に大差なく成長しています。
高麗人参の水耕栽培、案外簡単かもって思ったのはここまで。2カ月間の天下でした。
失敗から学んだ4つのこと
人間は失敗から学ぶ。転んでもただでは起きぬ。なんて自己弁護しながら学びました。
えっ、高麗人参って乾燥に弱すぎー?
一般的には、高麗人参の根は水分に弱いと言われています。保水率50~60%の土壌を好みます。だから、少々養液から上げていても大丈夫だろうと思っていました。
ところが、養液交換時に、作業に手間取り、高麗人参の若苗を養液から上げた状態で1時間。なんと葉が萎れ始めています。慌てて養液に戻したところ元気に回復しました。
と思ったのも束の間、翌日から1本2本と萎れていきます。
根につくゼリー状の物はなに?
葉の萎れ具合に対して、根は一見元気そうですが、透き通った新しい根は増えていません。よく見ると根がゼリー状のもので覆われています。失敗したからこそ気づいた物質です。何だろう?
取り出してみたところ、根がブヨブヨとして腐っています。これが根腐れ病でしょうか。
高麗人参の根は水流に弱い
根腐れ病対策として一般的に良く知られている方法は、溶存酸素量を上げることです。エアレーションを強め、エアーポンプも導入し水流も加えました。しかし、水流がきつく揺れている根は弱っていきます。高麗人参の水耕栽培では根に動的なストレスを与えない方がいいようです。
最新技術マイクロナノバブルに効果あり
最近テレビなどでも放映され日本が生んだ最新技術として注目をあびているマイクロナノバブル。溶存酸素量を飛躍的に高めそうなので早速手配しました。
アースリンク社よりマイクロナノバブル水の「根活」を試供品としてご提供いただきました。感謝です。養液に約10%投入。
結果としては明らかな回復までは至りませんでしたが、枯れていくスピードは遅くなり効果を確認できました。残念なが試供品は一カ月で無くなりましたが期待がもてます。
マイクロナノバブルは、医療、工業、農業と多くの分野での期待がもたれています。理論づけはこれからのようですが実際に効果を出していますので、実験を続ける予定です。続きは第二水槽の成長記録を参照ください。
この後も少しづつ枯れていきましたが、7月には来年の新芽を持つものも現れ、高麗人参の生命力には驚かされます。
今回、高麗人参の根を養液から1時間上げていたというポカミスで、一気に成長が阻害されてしまいました。
高麗人参が水耕栽培に向かないと言われる理由のひとつが、水に弱いというものでしたが、案外そうでもないのかもしれません。溶存酸素量を確保できれば高麗人参の水耕栽培はできるかもしれません。
一方、根を覆うゼリー状の物は何なのか。病原菌?未知との遭遇です。ポカミスがなければ気づいてないかもしれません。外的なものか内的なものか。ストレスによる何らかの対抗症状なのでしょうか?
このあと植物の根は分泌物を出すことを知ることになります。