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高麗人参の有効成分であるサポニンを31種類含んでいる紅参

高麗人参はどれも同じと思っていませんか。実は高麗人参は、加工方法によって有効成分であるサポニンの含有量が異なります。サポニン含有量で選ぶなら紅参を選びましょう。ただし、味は苦みを増していますので、苦いのが苦手の人や、料理に用いる場合は白参を。

水参

高麗人参は畑から掘り出された状態のものを土根といいます。これを丁寧に、細根についた土もきれいに洗い落としたものを水参と呼びます。高麗人参の成分には、糖質が60~70%も含まれていますので、常温では日持ちが悪く長期保存ができません。そのため次のような加工がなされます。

白参

長期保存が出来るように、水参の皮をはがし天日干し乾燥したものを白参といいます。皮が剥かれて白いからこのように呼ばれています。ところが、そのために肝心の薬効を減らしていることが分かりました。
高麗人参の皮のすぐ内側には、油のたまった無数のパイプが網の目状にはりめぐらされています。このパイプの油の中にサポニンが全種類入っています。そして高麗人参は内側になればなるほど、サポニンの種類も量も少なくなります。
つまり、白参には高麗人参の薬効に重要なサポニンの含有量が少なくなっています。しかし、白参はサポニンの含有量が少ない代わりに、香りや味には癖がなく摂取しやすいのが特長です。

紅参

水参を皮をはがさずそのまま、一本一本丁寧に布の包帯を巻きます。これをセイロで蒸しあげます。包帯はふかし芋のように膨張して割れないようにするためです。蒸しあがると乾燥室でヒーターで乾燥します。次に治尾といって、脳頭と主根、太い支根を残して、細い根やヒゲ根、根の末端を切り落とし、形を整えます。その後、さらにカチカチになるまで天日乾燥します。その名のとおり、赤褐色のアメ色をした紅参に仕上がります。
この加工を施すことにより新たな成分が生じるため、薬効は水参・白参より高くなります。白参のサポニンが23種類に対し、紅参は31種類に増えます。よって、高麗人参のすばらしい効果効能を求めるなら紅参を選びましょう。