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高麗人参の入ったモンスターエナジーで手軽に夏バテを吹き飛ばす

高麗人参

過度の熱中症予防は、夏バテを招きますよ!

熱中症に気をとられ夏バテを甘く見ていませんか?

日本の夏は随分と暑くなりました。熱中症で救急車で運ばれる人も増え、高齢者には亡くなられる方もおられます。皆さん注意してください。

40歳以上の方は子供の頃、天気予報で35度以上の気温を聞いた記憶はないですよね。また、今では考えられないかもしれませんが、むかしは体育会系部活動では練習中に水を飲むことは許されませんでした。

水を飲むとせっかく頑張った練習が水の泡になるといわれ、ひたすら水を飲むのを我慢したものです。しかし、いまは、水分補給が熱中症予防の基本となり、喉が渇く前に水分補給をすることが推奨されています。しかも単なる水ではなく、吸収性の良いスポーツドリンクが一般的になりました。

しかし、冷たい水ばかり飲んでいると心配なのが、夏バテ。熱中症も怖いけれど、夏バテも忘れないで!こんな時は、ユンケルやリポビタンDなどの医薬品の栄養ドリンクで暑い夏を乗り切るのもいいかもしれません。24時間戦えますか!リゲイン!懐かしいですね。

そもそも、夏バテってなに?

(1)室内外の温度差による自律神経の乱れ
室内外の温度差が激しいと室内外を出入りするたびに交感神経と副交感神経が調整しきれずバランスを崩してしまいます。暑いのに発汗しないなどの症状が現れます。

温度差は5℃以内が好ましいですが、35℃以上の猛暑日が続く昨今です。30℃の室内では熱中症が心配ですので27℃くらいにはしたいところです。しかし、熱中症対策によりおきる室内外温度差拡大が夏バテを生む原因になります。

(2)水分補給が胃腸の働きを弱め、疲労を蓄積
熱中症対策には冷たい水の補給が必要ですが、これにより胃腸が冷やされ食欲不振になり、また多量の水が胃液を薄め消化不良を起こします。この結果十分な栄養が摂れず、疲労の蓄積感、だるさ、倦怠感を生じます。

(3)睡眠不足による気力の低下
25℃以上の熱帯夜と自律神経の乱れで十分な睡眠がとれず、気力が低下。さらにホルモンバランスや免疫システムにも影響を及ぼし、様々な病気の温床になります。

高麗人参の入ったエナジードリンクを徹底調査

最近では、栄養ドリンクのジジ臭くダサいイメージを嫌がる若者向けに、エナジードリンクなる炭酸飲料が各社から発売されています。派手なCMやデザインが若者に受け、売り上げも伸びているようです。モンスターエナジー、レッドブル、ライジンなど カフェインやアルギニンなどを多めに含んでいて価格も普通の炭酸飲料より高目となっています。

これらは夏バテに効果があるのでしょうか?この中で、唯一高麗人参を含んでいるものがあります。モンスターエナジーです。その効果について調べてみました。

モンスターエナジーの成分

モンスターエナジーの成分は下の写真の通りです。

この中で、モンスターエナジーが売りとしている成分は、下表の5成分。重量は一缶355ml中の含有量です。各成分の主な働きを表にまとめました。

成分名 含有量(mg) はたらき・作用
高麗人参 291 RNA、DNA合成促進作用、マクロファージ活性作用、ホルモン分泌促進、抗疲労作用、疲労回復
L-カルニチン 103 脂肪を燃焼させエネルギーに変える
D-リボース 444 RNA、DNAの材料として重要な単糖類、疲労回復
L-アルギニン 444 免疫力アップ、細胞増殖促進  成長ホルモン分泌促進
カフェイン 142 覚醒作用、血管拡張作用、交感神経刺激、胃酸分泌促進作用、利尿作用

夏バテに対してモンスターエナジーが有効かどうか。

(1)自律神経と胃腸に対しては、高麗人参とカフェインが有効に働きます。カフェインには交感神経を刺激する作用がありますが、高麗人参には交感神経を抑制する働きがあり、自律神経の乱れを抑えます。また、高麗人参は胃腸の蠕動運動を規則正しく強くする作用があり食欲を増進し、カフェインが胃酸分泌を促進し消化吸収を活発にします。

(2)疲労回復には、L-カルニチンが脂肪を燃焼し、エネルギを生み出します。また、D-リボースと高麗人参の相乗効果により、傷んだRNAやDNAの修復を図り疲労の蓄積を解消します。

(3)免疫力強化には、高麗人参とL-アルギニンの相互作用により、ホルモン分泌促進作用やマクロファージを活性化し免疫機能を高めます。高麗人参には、坑疲労作用もあり夏バテを起こす前から摂取して予防することが一番です。

(4)水毒には、カフェインの利尿作用により、熱中症予防で摂りすぎた水分を体外に排出してくれます。

モンスターエナジーの成分配合は高麗人参を中心によく考えられていますので、夏バテ防止に期待できます。実際、私も時々飲んでいますが、今のところ夏バテしておりません。

ただし、気になる点が3つ。

(1)高麗人参の含有量が少ない
ユンケルジュニアが高麗人参を400mg含有しているのに対して、モンスターエナジーの高麗人参の含有量が291mgと非常に少ない。また、人参エキスの原料の産地、生育年数、紅参かどうかが不明です。効くかどうかは飲んでご自身で体感してください。高麗人参を信奉している私には効きました。

(2)人工甘味料スクラロースを使用
1969年にチクロが使用禁止となりましたが、以後何かと心配の多い人工甘味料です。モンスターエナジーに使用されている人工甘味料はスクラロースです。スクラロースは、一部には危険性の疑いがもたれていますが、真偽のほどは定かではありません。日本では1999年に使用が認められたばかりです。高麗人参の二千年にわたる人体実験にははるか及ばないにしても、安全性の確信がもてるには短かすぎます。

(3)カフェインの量に注意
355ml缶1本に142mgと非常に多くのカフェインが含まれています。米国で少女が二缶(米国製の1缶は720ml)飲んで死亡した事故がありました。原因はカフェインの摂りすぎです。日本には摂取基準がありませんが、カナダ保健省は健康な成人の一日当たり摂取量を400mgとしています。355ml缶を3本飲むと超えるので注意してください。

しかし、エナジードリンクでどれを飲むべきかと訊かれれば、私は高麗人参の入ったモンスターエナジーを選びます。