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「高麗人参は頭がよくなるクスリ」近代科学が証明した4つの実験

高麗人参
高麗人参を飲むと頭が良くなるってホント?

結論的にはホントです。しかし、頭が良いってどういうことでしょう。

頭が良いというのは、記憶力が良い、認知能力が高い、頭の回転が速い、論理的な思考をする、クリエイティブ、アイディアが豊富、計算が速い、学習能力が高いなどさまざまなカタチがあります。

さらに、どんな状況でも的確な判断をする人、連日徹夜で会議をしても明晰な人も、頭がいい人と言えます。

自分には無いものばかりで、うらやましいかぎりです。早く高麗人参の栽培をしてたらふく服用したいものです。

高麗人参は間接的にも直接的にも頭のクスリ

高麗人参は良質な血液をつくり脳に栄養と酸素を送る

頭が良くなるとは、言い換えれば頭がよく働くということ。脳の働きの活性度を調べる方法に、脳の血流量を調べる方法があります。すなわち、「頭が良い=脳の血流量が多い」ということができます。

脳が活性化している状態とは、神経細胞がシナプスを活発に伸ばし、ネットワークを盛んに張り巡らしている状態です。それには、多くの栄養や酸素が必要です。それを運ぶのは、良質な血液であり、血管です。高麗人参の補血作用が、この良質な血液と血管を作ります。

話がそれますが、NHK「認知症革命」(2015年11月14日放送)で、認知症の予備段階であるMCI(軽度認知障害)の人は、血液から脳に十分な栄養と酸素が供給されていないことを伝えていました。

そして栄養と酸素が十分でない脳内では、神経ネットワークが結ばれないため、歩行速度の低下を招きます。毎時2.6km以下は要注意。生活習慣を改善すれば、脳に十分な栄養と酸素がいきわたり認知症を防げるという内容でした。要は、良質な血液と血管が認知症も防ぐということです。

高麗人参は昔から頭が良くなるクスリだった

高麗人参の補血作用がベースにあることは間違いありませんが、もっと直接的に頭が良くなることが言われています。

最古の薬物書『神農本草経』には、高麗人参の薬効として、「安精」、「神開心益智」、すなわち、精神を安らかにし、心を開き、頭の働きを活性化することが明記されています。二千年も前から高麗人参は頭がよくなるクスリとして認知されていて驚きです。

近代科学が明らかにした「高麗人参は頭がよくなるクスリ」4つの実験

『神農本草経』に記された神秘の薬効「頭がよくなる」が本当かどうか、近代科学や医学が挑戦しています。その中から4つ実験を紹介します。

高麗人参は論理的な思考と冷静な判断ができる脳を養う

ブルガリア科学アカデミーのぺトコフ博士は、高麗人参が頭脳の活動を促進し、興奮と抑制の両作用を総括的に調整し、心理的な安定状態を維持する、と発表しています。

高麗人参に含まれる有効成分を分離し、個々の成分の薬理作用をしらべると、ある成分は抑制作用をもち、ある成分は興奮作用をもつことを明らかにしました。一見、矛盾しているように思いますが、イライラしているときは興奮を抑え、気持ちが沈んでいるときは高揚させ、精神を安定にするさようがあります。

自動車が、ブレーキとアクセルで安定して走るのと同じです。気持ちが落ち着き冷静であることは、論理的思考や適切な判断をするためには、頭脳に欠かせない状態です。

高麗人参は学習機能を高める

大脳への高麗人参の研究はソ連でいろいろ行われました。

通り抜けることのできる窓をつけた壁で仕切った小部屋の片方に、ネズミを入れます。ネズミの入れられた側の床は金網になっていて、電流を通すことができます。
電流を通す少し前に、メトロノームのカチカチという音を鳴らします。

この音の後で電流を流すと、ネズミは足がしびれるのでびっくりして逃げ回り、やがて窓のあることを知り、そこから隣の部屋へ逃げると安全なことを学習します。

ところが、鈍いネズミは、なかなか隣の部屋へ逃げ出せません。いっぽう、頭の良いネズミは、カチカチ音を聞いただけで、危険を予知し電流が流れる前にサッサと隣の部屋へ逃げてしまいます。

そこで、高麗人参を与えたネズミと与えないネズミで、この逃避実験を比較すると、高麗人参を与えたネズミのほうが、早くメトロノーム音と電流の関係を関係を見抜き、隣の部屋に逃げ込んだことが明らかになっています。

それを担っている成分は、ジンセノサイドRg1であることも解明されています。

高麗人参は記憶と識別機能を向上させる

東京大学の斎藤洋博士は、迷路装置を使ってラットの弁別能力を実験しました。

まずラットに、出発点の戸の開けかた、迷路の通り抜けかた、到着点の戸の開けかたを学習させます。次に、高麗人参を投与したグループと投与しなかったグループに分けて、出発点から目的地に達するまでの時間、位置の識別のしかたについて調べました。

その結果、高麗人参を投与しなかったグループは、学習したときとほとんど同じ状態であったのに対して、高麗人参を投与したグループは、時間を短縮し、識別も正確であることがわかりました。

これは、高麗人参には中枢神経にはたらきかけて、記憶と識別の能力を高める作用があることを示しており、高麗人参を「頭のよくなるクスリ」と言ってもいいのではないでしょうか。

高麗人参は集中力を高めミスを防ぐ

ソ連のチェルネンコ博士は、印刷工場で植字工に、活字をいっぱい詰め込んだケースを与え、その中から特定の二種類の活字をできるだけ多く抜き取る作業をしてもらいました。

一時間の作業のあとに、Aグループには40度のアルコールを30ml、Bグループには0.5%のブドウ糖を30ml、Cグループには高麗人参の粉末2gの水溶液を服用してもらい、さらに一時間作業を続けてもらいました。

そして、服用前後のまちがってひろった活字の数を比較すると、Aグループでは46%、Bグループでは16%、Cグループではほとんどミスはありませんでした。

また、午後11時から翌朝まで、徹夜で同じ作業をしてもらいました。この結果でも、高麗人参を服用していないグループは、時間がたつにつれ、明らかに作業能率が落ち、午前3時過ぎには著しく低下しました。高麗人参を服用したグループは、作業能率の低下はわずかだったとの結果を報告しています。

高麗人参には、疲労に総合的にはたらき、集中力を高め維持する作用があります。

スマートドラッグには副作用があります

最近スマートドラッグと呼ばれる頭がよくなるクスリが開発されつつあります。

(1)神経伝達物質を調整するもの、(2)精神を安定にするもの、(3)脳の栄養や、酸素供給を改善するもの、(4)頭の回転、集中力、スタミナを増強するもの、(5)記憶力が改善し学習能率が上がるといわれているもの、(6)神経の成長促進、脳細胞の保護作用のあるものなどさまざまな「頭の良くなるクスリ」が研究開発されています。

聞きなれたところでは、ドーパミンやセロトニンの分泌を促す麻薬のようなものから、ニコチンやカフェインなどがあげられています。いずれも大なり小なり副作用を伴うものです。麻薬や危険ドラッグの使用は違法行為ですし、身を滅ぼしてしまいます。合法的なタバコなどのニコチンであっても害は大きく、くれぐれもご注意を!

高麗人参には副作用はありません。安心して服用し「頭をよく」できます。二千年の歴史がある「頭がよくなるクスリ」です。権力者が独り占めしたのも頷けます。