高麗人参は深い森に何年も自生している天然ものの山参が珍重されますが、栽培ものも年数を重ねたものがいいのでしょうか？
結論から言いますと、六年根がバランスよく有効成分を多く含んでいます。
その理由のひとつは生育上の問題です。六年が最も有効成分が多くなります。六年以上栽培しても肥大していくのは、有効成分の少ない根の中心部の木質部です。さらに七年以上になると、病虫害が発生しやすく腐ってしまいます。
もうひとつの理由は有効成分の量と質の問題です。一年から二年根ではジオール系サポニンが多く、年数とともにジオール系サポニンの比率が減少し、トリオール系サポニンの比率が増加していきます。バランスよく、量も多くなり、しかも均一に含有されるようになるのは六年根になってからです。
栽培の技術開発により、生育期間の短縮化が進められている
ところが、韓国や中国でも、また日本でも六年の栽培期間を待たずに収穫することもあります。高麗人参は三～四年目に急に根が太くなるため、その時点で収穫して商品化します。薬効の面で六年根より多少劣るのはやむを得ません。
高麗人参の年数を知る方法は、根の頭の部分についている根茎の節の数を数えれば分かります。この部分にはクレーター状の窪みがあいています。毎年春に芽が出て茎になる部分です。六年根では四つ以上あれば大丈夫です。
しかし、一般的には粉末やエキスで購入される方がほとんどですので、信頼される企業のものを選択するしか方法はありません。また、六年根に越したことはありませんが、薬効の点で若干劣っても、その分多く摂取すれば良いかもしれません。
近い将来、栽培技術が向上し、３年あるいは１年で有効成分の満足できるものができると思われます。
